『汚泥』をほぐす,「源帰」のkey word ですが,これまでに無かった概念です.なのでイマイチぴんと来ない方が多いような気がしています.ここで言う汚泥とは,活性汚泥のfloc のことであり微生物凝集体 (microbial aggregates) のことです.従って微生物凝集体である『生物膜』についても「源帰」はほぐせます.
ほぐす = バラバラにする,のではありません.
通常の活性汚泥のfloc がぎゅっと握ったおにぎり🍙だとすると,「源帰」があるとフワッと握った感じに変化する,というイメージでしょうか.
そうなるとfloc の中の奥の方まで水が出入りし易くなり,酸素や栄養が行き渡り易くなることが想像されると思います.
ほぐす ➡ バラバラ ➡ 凝集沈降性不良 という負の連鎖を想像する方が多いのですが,実際は逆なのです.
ほぐす ➡ 酸素や栄養が行き渡る ➡ 菌の好気性代謝が高まる ➡ 新しいEPS(菌体外ポリマー)生成 ➡ 凝集力up ➡ flocが団粒構造に変化 ➡ 沈降性up 好転の連鎖が起こり状況は改善されます.